食品添加物はいつから使われてきた?

添加物の歴史をさかのぼってみよう

私たちの食生活に欠かせない食品添加物ですが、いったいいつから使われてきたのでしょうか。

太古の知恵

食品添加物の始まりは、食物をより長持ちさせる「保存料」を使うようになったことが最初だとされています。

今から50万年前には原人の手によって「燻製」技術の原型となる調理法が生まれています。はじめは肉や魚を天日に干すだけでしたが、その後、人類が火を使うようになり、炎から出る煙によって食材を燻す「燻蒸」の技術が生まれました。

 

これによって、食材の保存が可能になり、また害虫を寄せ付けない効果もありました。現在の添加物にも、木材の燃焼ガスから作る「燻液」があります。ほかに、古代エジプト、ローマで肉の保存に岩塩が使用されていたり、古代中国で豆腐を作るための「にがり」や、麵を作るための「かん水」が発見されたりしています。

欲が毒を生む

当時は、自然のものを使用していたため、特に体に害はありませんでした。

第二次世界大戦後に、どんどん技術が進み、様々な化学合成物質が作り出され、食品の「うまみ」「色(見た目)」といった食品の質を高めることを目的に「食品添加物」が使用されるようになり、体への害が発生し始めたようです。

食品添加物は、食品衛生法によって成分規格や使用基準が定められ、「安全」とされたものが使用されているわけですが、国の基準を定めるための試験が100%安全を保障するわけではないことは事実です。

食品添加物の歴史において、以前までは認可されていたものの中で報告・調査によって、突然使用を禁止された物質もあります。実際に消費者に害を与え、事件となった事例もたくさんあります。

単一の検査はされていても、いくつかの物質と合わせて使用したときの危険性が曖昧になっている物質は未だにたくさんあります。まだまだ、解決していかなければならないことが非常に多いのです。

食品の評価は私たち次第なのです

今、懸念されている食品添加物の健康への問題は、単なる保存だけではなく、安いコストでおいしそうに作ろうとした食に対する人間の「贅沢」な思いが作り出したものだと言えるでしょう。

人が生きる上で「食の安全」は、絶対に切ることができない重要な部分です。
しかし欲を優先させすぎた結果、現在は必要のない食品添加物で、もともとは安全な食品にわざわざ毒を添加して売っている、といった逆転現象さえ起こっているのです。

もちろん、危険な食品添加物を使用していない食品も多くあります。何を選んで食べるかは、私たち消費者次第だという事です。

「食の安全性とは何か」を今一度考えなおし、消費者の意識が変われば自ずと市場で評価される食品も変わっていくのではないでしょうか。

今後の食品添加物の歴史は、消費者に委ねられているのだと思います。

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