『脂肪ゼロ』『糖類ゼロ』でもおいしいヨーグルトの添加物分析

脂肪ゼロヨーグルトの謎に迫る!

ヨーグルトの添加物について

特に乳製品に多い、脂肪ゼロ製品。乳製品の原料である牛乳には元々多く脂肪分が含まれています。脂肪分を気にする人に向け、脂肪分を削り、別の原料で置き換えています。

糖類ゼロ製品は、飴やジュース・お酒など、原料に糖分を多く使用する製品でよくうたわれています。砂糖は入っていないけれど、甘みはあり美味しいですよというものです。

これらの製品には脂肪分・砂糖・糖類の代わりにどのような成分が付与されているのでしょうか。

カロリーと脂質の違いがわかりますか?

性別、年齢別、体重別で1日の摂取カロリーの目安は異なります。すなわち大人と同じメニューを同じ量だけ子供に食べさせればカロリーオーバーです。大人でも1日の運動量が少ない中食べ過ぎればカロリーオーバー、逆に運動量と仕事量が多い中で食も進まなければカロリー不足となり痩せていきます。

30代の男性であれば1日2,500kcal~、30代の女性であれば1日2,000kcal程度が適正とされています。

脂肪分については、1日に必要なエネルギーの20~30%程度を脂質から摂取することが望ましいとされています。ここがむずかしいところで、カロリー計算と脂質計算はイコールではないのです。1kcal=1グラムではありません。

脂質1グラム当たりのカロリーは9kcalです。では1日2,500kcalのカロリー摂取量の人は1日どの程度の脂質を摂取できるでしょうか。2,500kcalの20%は500kcal、500kcal分の脂質は約56グラムです。

1日2,000kcalのカロリー摂取量の人は1日どの程度の脂質を摂取できるでしょうか、2,000kcalの20%は400kcal、400kcal分の脂質は約44グラムです。

脂肪ゼロのヨーグルトには脂肪以外どのような成分を含むのか?

特定の成分が一切含まれていないとうったているのであればその通り、その成分を含んでいません。代わりに脂肪と同じ働きや味わいのもの、糖類と同じ働きや味わいのものを含むことになります。それはいったいどのようなものでしょうか。果たして、脂肪や糖分よりも体にいいものなのでしょうか。

ここでは脂肪ゼロヨーグルトを2種類例にとります。

1種類目は、外資系食品メーカーのヨーグルト、味はストロベリー味です。

原材料名は、(※1)乳製品、ストロベリー果肉、砂糖、増粘剤(加工でんぷん、(※2)増粘多糖類)、香料、酸味料、着色料((※3)紅麹、(※4)アントシアニン)、クエン酸カルシウムです。成分を順に見てみます。

 

(※1)乳製品

という言葉は多くの製品の総称でしかありません。乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の中で、第二条12で、クリーム・バター・バターオイル・チーズ・濃縮ホエイ・アイスクリーム剤・濃縮乳・脱脂濃縮乳・無糖練乳・無糖脱脂練乳・加藤脱脂練乳・全粉乳・クリームパウダー・ホエイパウダー・たんぱく質濃縮ホエイパウダー・バターミルクパウダー・加藤粉乳・調整粉乳・発酵乳・乳酸菌飲料(無脂入固形分3,0%以上を含むものに限る。)及び乳飲料をいう。と明記されています。

つまり乳製品という表示の製品がどのような乳製品を使っているかまでは明記されていないということになります。脂肪ゼロをうたっているので脱脂系の乳製品を使っているのではないかと察することができますが、明確ではありません。増粘剤に使われている1種類目の加工でんぷんは、合成でんぷんです。でんぷんを混ぜたもの、ではなく天然のでんぷんに対して化学薬品を混ぜて化学反応を起こしたでんぷんであり、合成添加物の一種です。

(※2)増粘多糖類

は、天然の増粘剤を2種類以上使っている、という意味の表示です。植物性か動物性か、どのような植物・動物から抽出されている増粘剤なのかまで表示する義務はなく、私たちにはわかりません。香料は、天然・合成かを消費者に伝える必要はなく、厳密にどのような香料を使用しているのかはわかりません。

酸味料は食品に酸味をつけるために使われている24種類の成分のことです。この24種類の成分は動物・植物に含まれる天然の酸味料のように合成で作られた成分です。どの成分を混ぜて作られ、24種類の酸味料のうちどの成分が使われているのかはわかりません。

(※3)紅麹

は、長期間の摂取についてのデータはありません。18歳未満の子どもについての安全性も確立されておらず、専門家は子供が食べると危険、妊婦・妊娠中の摂取についても危険性が高いと明言しています。

(※4)アントシアニン

は安全度が高い成分で、ぶどうの皮から抽出された抗酸化作用のある成分です。クエン酸カルシウムは、16種類の成分の総称です。全て合成添加物であり不純物の懸念はあります。16種類の成分のどれがどのように使われていてもクエン酸カルシウムと一括表記ができるためです。

2種類目は、日系食品メーカーのヨーグルト、味はリンゴ&プルーンと雑穀です。

原材料名は、乳製品、りんご果肉、砂糖、乳たんぱく質、プルーン果実、オーツ麦、ライ麦、はちみつ、紫にんじん汁/増粘多糖類、トレハロース、加工デンプン、酸味料、着色料(アントシアニン、(※5)クチナシ)香料、(※6)甘味料(ステビア)です。成分を順にみてみます。

 

増粘多糖類・加工デンプン・酸味料は1種類目のヨーグルト重複するため割愛します。乳たんぱく質とは哺乳類の乳を成分にしたたんぱく質で、たんぱく質と言えば英語でプロテインです。筋肉の増量に良いとされる成分ですが過剰に摂取すると尿で排出されるため腎臓に負担がかかります。トレハロースは安心度の高い天然の添加物です。ぶどう糖が2個結びついたもので、安全性に不安はないと考えられています。

着色料1種類目のアントシアニンもまた1種類目のヨーグルトの成分と同じで、安全度が高い成分です。ではクチナシはどうでしょうか。

(※5)クチナシ

は、黄色素が天然着色料で、赤色素と青色素は合成着色料です。なんと法令上は黄赤青まとめて天然添加物とくくられています。何色のクチナシ色素が使われているのか不明確で、詳しい安全性データが不足した添加物です。危険とも安全とも言い切れない食品添加物です。

(※6)甘味料のステビア

は多くの化合物の混合であり、様々な物質を含んでいます。正確な安全性試験ができず、安心度は決して高くない食品添加物です。

1種類目のヨーグルトと2種類目のヨーグルト、どちらが安全かを判断するのは消費者です。安全、という言葉には広く多くの意味が含まれています。誰に対してどう安全なものを摂取したいのかは人それぞれです。

 

筆者の考えでは、2種類目のヨーグルトの方が含まれる成分に偏りが無いように見えます。2種類目のヨーグルトは穀物も含まれているためです。タンパク質が製品1個当たり8,8グラムと、約9グラム含まれています。農林水産省は男性1日50グラム、女性1日40グラムの摂取を推奨しているため、この製品を食べた場合には別の食事でタンパク質をとりすぎない調整を要する印象を受けます。また炭水化物量が12,2グラムと、砂糖の量も1種類目のヨーグルトより微量ですが少ないです。

1種類目のヨーグルトは炭水化物量が12,9グラムと2種類目のヨーグルトよりも砂糖の量がやや多いです。総称で表示できる成分も気になります。香料・酸味料と、特に着色料も気になります。ストロベリー味でストロベリーソースが底にある製品なのですが、そのストロベリーソースに、まだ青く色や香りが充分でないイチゴを使うこともできると考えられるからです。

1種類目・2種類目のヨーグルトのどちらも香料・酸味料・着色料が使われています。しかし脂肪分ゼロのプレーンヨーグルトにフレッシュフルーツを加えれば、少なくともこの3種類の食品添加物を口にすることはありません。脂肪ゼロのヨーグルトを選ぶのであれば、より食品添加物か少ないものを選びましょう。

「乳製品」という表示の総称の広さ

脂肪ゼロのヨーグルトを選ぶ場合は甘い味のついていない、プレーンなものを選びましょう。それでも気になるのは原材料名で見かける「乳製品」という原材料です。20種類の乳製品のうちどれか、もしくは乳飲料のことを、乳製品と表示します。

この原材料に対して、何を食べているのかわからない、原材料名なのになんのことだかはっきりしないと思いませんか。非常に不明瞭な原材料です。自分が何を口にしているのか理解しないまま自分の体内に流し込むことに不安感を覚えます。では「乳製品」を原材料に使わないヨーグルトはあるのでしょうか。

小岩井乳業株式会社 生乳(なまにゅう)100%ヨーグルト

私が信じて購入し食べ続けているヨーグルトは、小岩井乳業株式会社の生乳(なまにゅう)100%ヨーグルトです。原材料名は生乳。それだけです。生乳が原材料のヨーグルトであるため、当然脂質は含まれます。プレーンで、砂糖は添加されていません。

400グラムと、他のプレーンヨーグルトに比べてグラム数が少ないのですが、まろやかでなめらかな味わいが食べやすく、酸味のあるようなすっぱさもなく、フルーツを添えたりはちみつをかけたりすることなく、ヨーグルトそれだけで食べたい味わいです。クリームのような味なのでホットケーキにもかけます。

脂肪分を摂取せず避ける代わりにはっきりしない乳製品を口にするのか、それとも生乳を口にするのか。わたしは後者を選びました。理解できないもの・見えないものを食べるのではなく、何も除かれていないが添加もされていないものを口にしたいと考えます。

食品添加物や、食品からどのような栄養を得たいと考えるかは人それぞれです。仕事柄、会食も多く脂っこいものを多く口にするとか、育ち盛りのお子さんが揚げ物を食べたがるからつい揚げ物料理を作ってしまうとか、脂肪分を取りすぎる食生活の中でつい脂肪分ゼロや糖類ゼロの食品を手に取ることは自然なことです。

しかし何かがゼロであれば、なにかが代わりに増えたり添加されたりするものだと考えてください。例えば賃貸物件を借りる時、敷金礼金ゼロの物件は借りやすく魅力的に見えます。しかし敷金は経年劣化で消耗した部分を修復したりする金額に充てられます。借りる際に敷金を払っていない場合、退去時に修繕費用を求められることがあり支払いが発生することがあります。同じことです。

何かがゼロに見えても、その代わりに何かが添加されていたり、同じような働きをする成分が付与されていたりする。そしてあなたはそれを口にするのかしないのか?ぜひ原材料部分には気を配ってみてくださいね。

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